京都で技術が育つわけ
統計的に見ると、京都の全国でのイジメの発生件数はダントツで
一位である。
しかし、私は長年京都に通い続け、嫌がらせを受けたことがない。
定宿も驚くほど物腰柔らかで丁寧で、
全国でこれほど心地よい場所はない。
まあ、住むと違うのかもしれないけれど。
私のような至らない者を先生、先生といって持ち上げてくださる方も多い。
赤面して申し訳ない気持ちになるほどだ。
こういう環境に慣れていると、日本全国の過疎の村を救おうと、
長年、莫大な経費をかけて開発した最新技術をひっさげて、
村起こしにいってやろうと志す人も多い。
私の師匠にあたる方も高知県のある村に
行って、自分の私財と技術を投入して必死に村おこししようとしたが、
村の若者にどやり顔で嘲笑され、バカにされ、夢破れて
帰ってこられた。
京都では相手が何らかの技術を持っていると知ると、下へも置かない対応を
してくれる。
べつに、ほかでもそうしろとは言わないが、
過疎の村とかに大学の研究院などがいくと、必ず村の若者が
対抗意識むき出しでどやり顔でバカにしてくるらしい。
そして、研究グループはすぐ帰ってくる。
それの繰り返し。
京都がいかにして発展したか。
東京大学ではなくどうして京都大学でノーベル賞学者が多く出るか、
わかるような気がした。
やっぱり京都は奥が深い。